『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』

公開から1週間過ぎましたが、MCUファンの皆様はいかがお過ごしでしょうか。
わたしは去年の『アイアンマン3』に引き続き、またもや日常生活に支障をきたしています。

完全に予想を超える内容でした。まさかこんなことになってしまうとは!
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』でも想定外の結末に驚かされましたが、この作品によってMCUの過去に対する解釈も大きく変わることとなりました。
MCUがフェイズ2に突入してからというもの、毎回驚かされっぱなしです。フェイズ1がキャラクターと世界観の紹介をメインにした下準備だとしたら、フェイズ2はその前振りからの跳躍、マーベル・シネマティック・ユニバースをコミックとは違う単独のユニバースとして成立させようという試みのように思います。

以下は、とりあえず全体の結論に関する感想と、細かい部分についての覚書です。
今回もだいたいtwitterに投稿したのまとめ。ちょっと長い……。

少し訂正したり追加したりしました。吹替版はまだ見ていません。
 
結論についての解釈は今後もしかしたら変わるかもしれないが、今のところは、スティーヴが本当に守るべきものを再発見する話だったと思っている。
それは特定の組織や自分の居場所じゃなく、「人間の善性」・「思考の自由」・「自分にとって大切な人」であり、それらを脅かす悪党こそ自分が本当に戦うべき相手だと。

この信念はスティーヴがもともと持っていたものだけど、1作目の悪党はもともと外部にいる存在だったため、彼の考える正義は「愛国心」という形で表現されていた。
ところが今作で悪党がはびこっているのは彼の属する集団の内部、しかも彼の愛する人が作り上げた集団の内部だった。けれど、腐敗した過去が未来の邪魔をするならそれを壊して進まなきゃいけない。だからシールドもヒドラもぶっ潰す!
……というわけで、キャプテン・アメリカは国家を超えて人間性を守るということをスクリーン上で初めて実行した。これが前作と今作の大きな違いであり、今作の評価の高さに繋がっているんではないだろうか。

ピアースも言っていたことだけど、人間の一般的な善性を信じるということはある意味では愚かだし、勇気のいることだよね。でも信じる勇気を持つことが大事なんだと。
最初はインサイト計画を推していた長官がそういう結論に至ったことも大きな変化だと思う。

3つ目の「自分にとって大切な人」の代表は今作ではバッキーかなぁ。
スティーヴは彼を助けられなかったことをずっと悔やんでいただろう。なんであの時あの手を掴めなかったのか、なんで自分も飛び降りなかったのか、いや飛び降りたって無駄だった、というようなことをずっと考えていたと思う。
だけどバッキーは生きてた。あの時下へ降りて探していれば助けられたし、ヒドラの暗殺者として苛酷な年月を送ることもなかった……。

だから今度こそは助けたいという気持ちがあるんだろう。ひとりぼっちになった自分に"I'm with you till the end of the line."って言ってくれた唯一無二の親友が、今度はひとりぼっちになってしまっている。だから自分を思い出してほしいし、ミッションを終えたいならそうすればいい("You are my mission!" "Then finish it.")。それでスティーヴが死んだら今度こそバッキーはひとりになってしまうけど、そこまで考えてないのが彼の献身性を表現してると思う。君がそれでいいならいいよ、って。
スティーヴを助けたバッキーは立ち去ってしまうけど、どこかで生きているってことがわかっているなら、彼を探し出してひとりじゃないっていうことを思い出させたいんだと思う。


人間性全体に奉仕する自分と、大切な人のためだけに行動する自分。その2つを矛盾なく両立させているところがスティーヴの素敵なところ、かっこいいところ、憧れを集めるところなんだなぁと。
前作と『アベンジャーズ』以上に彼の肉体的な強さが表現されていた(個人的にはフューリー狙撃後にウィンターソルジャーを追いかけるところがカッコよすぎ)が、それと同等かそれ以上に彼の精神の美徳が描写されていた。
本当に素敵でした。


いまいちまとまってないけど、まぁ今のところはこんな感じで……。


時間軸について
 パンフレットのプロダクション・ノートに記載されているスカーレット・ヨハンソンの発言によると、作中の時間の経過は現実世界に則したものになっているそうなので、この映画は2014年4月始めの出来事です。
 よって1918年7月4日生まれのスティーヴは実年齢95歳(これは作中にも言及あり)。氷漬けになったのが1945年(2009年のアイアンマン宣言の64年前に墜落)、目覚めたのが2011年のため、実際に起きていた期間は30年程度でしょう。
 肉体は超人血清を投与された時からほぼ老化していないようです。

ウィンターソルジャーについて
 パンフレットに載っているセバスチャン・スタンのインタビューによると、「(奈落へと落ちた後)氷水のなかに沈んでいたおかげで認知症や記憶障害に陥ってしまった。まるでジェイソンン・ボーンのようにね」だそう。
 バッキーが年齢を重ねていないのは、任務がある時のみ活動し、それ以外は冷凍睡眠状態だったから。
 彼は洗脳とは言っても催眠状態にあるわけじゃないんですね。ちゃんとウィンターソルジャー自身の意識はあって、処置に対する恐怖も感じる(呼吸が荒くなり、体が震えている)のに、その上で命令に逆らえない。
 ヒドラの捕虜になっていた時に彼が受けた実験とはどんなものだったのか、今までにどのような処置を受けてきたのか、についてはかなり想像の余地があると思います。

ハワードの死について
 トニー・スタークのファンなので、ハワード&マリア夫妻の死が謀殺だったこと、それが公式に決定されたことにとても驚きました。シールドがずっとキューブを保持しておきながら、2010年になってようやく兵器転用を実行に移したのもこれで説明がつきますね。
 おそらくハワードはキューブを発見後、その存在を隠していたのではないでしょうか。ちょっとこれについてはまた別の記事を立てて書く予定です。
 それにしても、トニーの人生ってシールドに翻弄されていますね。ハワードは息子をこういうことに巻き込みたくなかったのかなぁとも思いました。

 2014/04/29追記:スターク夫妻暗殺の件について記事を書きました→ハワード・スタークとキューブと自動車事故について


以下はその他小ネタ。


★ トリスケリオンはワシントンD.C.のセオドア・ルーズヴェルト島にCGで建てられたもの。トリスケリオンの初出は"Agents of S.H.I.E.L.D."ですが、名前だけの登場だったようです。
 参考までに、トリスケリオンとアベンジャーズ・タワーの位置関係はこんな感じです。

 トリスケリオンとアベンジャーズタワーの位置関係

★ 新ヘリキャリアーのエンジン部分にはスターク社のリパルサー技術が導入されているよう。フューリーの台詞によると、トニーが『アベンジャーズ』でプロペラを押すのが大変だったので改造したみたいです。
 トニーはインサイト計画のことは知らず、単純にヘリキャリアを改良しただけのよう。インサイト計画のことを知るにはレベル8の権限が必要(これはわたしの勘違いでした。下記に訂正があります)なんですが、トニーにそこまでの権限はないのでは。
 (ちなみに、レベル7でコールソンの生存を知ることができる。"Agents of S.H.I.E.L.D."のトレーラーを参照)
 自分が改造したヘリキャリアが落ちるのを見るって、どんな気持ちでしょうねw

 2014/04/29追記スティーヴのクリアランスはもともとレベル8で、ヘリキャリア建設場所に入る時にフューリーがそれをさらに上書きしたようです。
 彼がコールソンの生存を知らないのは、クリアランスレベルが達していても任務ごとに開示されない情報がある、ということでしょう。シールドの体質的にそれは自然なことと思われます。
 あるいはコールソンの生存はもう既知のことだったりするのかも?笑 どちらにせよ今回の情報流出でコールソンの生存もみんなに知れてしまうのではないかと思いますが、そのあたりは"Agents of S.H.I.L.E.D."内でいろいろ辻褄を合わせているのかもしれません。


★ 随所に導入されていた音声認識インターフェイスからどうしてもジャーヴィスを連想せずにはいられないので、スターク社が販売しているっていう解釈を取ることにしました。ただ、ジャーヴィスとは全く違うプログラムだと思います。彼ほどの自立性を持ったAIを販売するのは危険かとw

★ さりげなく車に飛行モードが搭載されてて笑ったw

★ サムと出会ったときにスティーヴが取り出す「チェックするものリスト」は国によって違い、全部で10通りあるそうです。こちらで全て確認できます。ちなみに日本ではUSA版です。
 イギリス版にBBC Sherlockが載っていますw

★ 『アイアンマン3』で活躍していたエリス大統領の名前が、スミソニアン航空宇宙博物館でのキャプテン・アメリカ展のシーンで確認できます。

★ シットウェルの耳元で"Hail Hydra"と囁く議員さんはスターン議員。『アイアンマン2』でトニーを目の敵にしており、ラストシーンで勲章をくれる人です。いくつかの資料にも名前が出てきます。
 あの公聴会を開いたのも、結局はアーマーの技術をヒドラのものにしたかった、ということでしょう。

★ シットウェルがヒドラの仲間だったというのもショックでした。死んでしまったのも……。
 スティーヴ達に尋問されるところで、バナー博士とドクター・ストレンジの名前を口走ってるらしい。わたしは未確認ですが、確かな情報です!
 2016/04/12追記"You! A TV anchor in Cairo, the Undersecretary of Defense, a high school valedictorian in Iowa City. Bruce Banner, Stephen Strange, anyone who's a threat to HYDRA! Now, or in the future., "という台詞でした。吹替は「お前や、カイロのテレビキャスター、国防次官、アイオワの高校の卒業生代表、ブルース・バナー、ストレンジ、ヒドラの脅威となる連中全部だ! 今も、未来においても」。ストレンジさんのことも捕捉済みなんですね。今年の映画が楽しみ!!

★ ナターシャが矢をモチーフにしたペンダントを付けています。バートンにもらったものなんでしょうか? 彼は任務中なんだと思いますが、帰ってきたら無職になっていてショックだろうなぁ。

★ フューリーが使用したテトロドトキシンB(だったかな? うろ覚えです)を使った薬剤は、バナー博士が開発したが結局効果がなかったもののようです。"Banner developed it for stress, but it didn't work so well on him."と言っていたと思う。要再確認。
 2016/04/12追記:正しくは"Banner developed it for stress. Didn't wrk so great for him, but we faound a use for it."でした。テトロドトキシンBは脈を毎分一回に遅らせる薬だそう。これってアベンジャーズ・タワー滞在中に開発したんでしょうか。試験中にハルクが出てきちゃっててんやわんやになったりしなかったのかなw

★ 劇中でフューリーとヒルが使うトンネル作成装置は"Agents of S.H.I.E.L.D."に登場するフィッツが開発したもので、マウスホールというらしい。MCU wikiに簡単な説明があり、ほとんどどんな物質でも切断できる携帯装置だとか。すごい。

★ サムのファルコンはどういう風に操作してるんだろう。ちょっと姿勢を変えると連動して動くのかなぁ。両手で制御しているのかとも思ったんですが、両手で銃を撃っているシーンでも翼を動かせてるんですよね。まぁ何にせよ信じられないほどかっこいい技術でした。
 サム自身もとんでもなくかっこよかったです。ただの退役軍人かとおもいきや、あんな特別な技術を持っていたなんて。まさにMore than meets the eye!ですね。(←作品と出版社が違う)

この記事によると、サムの使用するEXO-7 Falconの翼部分にはスターク・インダストリーズのロゴが入っているそうです。一応武装はしてないようだし、セーフなのかな……笑 アートブックを見れば真偽がわかるかも?

★ インサイト計画が発動しターゲットの顔写真が画面に映るシーンで、右上にトニー・スタークの画像を確認できます。同時に画面中央にアベンジャーズ・タワー(チタウリ戦後にスターク・タワーを改装したもの。『アベンジャーズ』ラストシーンでトニーが設計図を広げています)が映ります。
 せっかくみんなのお部屋を作ったのに、誰も使ってないんだろうな……可哀想に……笑

★ バッキーがスティーヴを助けるために差し伸べる手が、鋼鉄の義手だということがとてもいいです。右腕を骨折or脱臼してたからなんですが、それでも……。

エンディング後にストラッカーが話しているシーンで、「ゴーストに見つからんように死体を埋めとけ」といったことを口にしています。ウィンターソルジャーが復讐しにくると思っているのかな?
 2016/04/12追記:これ完全に勘違いだった! 死亡した被験者の後始末について部下に尋ねられて、"The dead will be buried so deep their own ghost won't be able to find them."「死んだやつは深く埋めろ、彼ら自身の幽霊にも見つけられないように」と答える、という流れでした。

★ スミソニアン航空宇宙博物館は入場無料だそうです。笑

★ 北米などでは現在"Agents of S.H.I.E.L.D."が放送中だと思うのですが、この映画の出来事をどう処理するのかが気になります。シットウェルも出てきてたはずなんですよね。本国ではもうすぐシーズンフィナーレのようですが、日本語版は出るのだろうか……。
 2016/04/12追記:出ましたね!! 良かった~。


盛りだくさんの映画だったので、記事も長くなってしまう。
また気づいたことがあれば書き足していきます!
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